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JZAE

 

 AZECは、国際動物園教育者協会(IZE)から派生して始められました。アジアのプロの動物園教育者が考えを共有し、共通の利害の話題を議論するために、2年ごとに出会い討論できる場を提供します。

 

 初のアジア動物園教育者会議は、2007年にシンガポール動物園で行われました。15カ国を代表して合計54人の参加者があり、5人の地元の先生が会議に出席しました。その会議では、「参加、教育、保全」というテーマを与えました。第2回の会議は、2009年に香港オーシャンパークで開催されました。ここでは、11の地方から29の組織を代表して、58人が参加しました。会議のテーマは「資源は限りがあるが、あふれるアイデアで温暖化する地球を救おう」でした。第3回目の会議は、2011年に台北動物園で開催されました。ここでは、14の地方から38の組織を代表して、77人が参加しました。会議のテーマは「熱帯雨林に焦点をあて、エコシステムについて考える」でした。参加者は、第3回AZECの間、非常に楽しい時間を共有し、台湾で人々から印象的なもてなしを受けました。 参加者は、興味深い文化と生物多様性をもつ美しい国として、台湾を賞賛しました。

 

 2013年のアジア動物園教育者会議(AZEC)は、日本の福岡にある「マリンワールド海の中道」を会場に開催されます。4回目の会議となる今回は、2013年12月9日~13日までの間が会期です。開催テーマは「人文系と自然系博物館の教育連携~連携が生み出す新たな命のメッセージ~」です。

 AZECの過去3回は、動物園・水族館の担当者を中心に開催されてきましたが、第4回となる日本大会は、広くアジア地区の人文系博物館(美術館、歴史博物館、民俗博物館、考古系博物館等)とも連携して開催します。これらにより、博物館の教育機能の推進について、国や館種を超えて研究発表、人材交流、情報交流を行ない、合わせてアジア各国の博物館関係者に日本の博物館の現状や活動をアピールする狙いもあります。

 近年、動物園水族館に限らず、博物館の社会教育の機能は世界的にも求められている役割でもあり、今回のテーマである 「人文系と自然系博物館の教育連携~連携が生み出す新たな命のメッセージ~」は、過去のAZECでも語られたことのないテーマ(博物館の世界組織でもあるICOM:国際博物館会議でも扱われていない内容)であり、今後、博物館相互の有機的な関係の強化や、わが国の博物館の国際性を高揚する機会として大きく寄与すると期待できます。

 この会議に参加されて、あなたのすばらしいアイデアを我々と共有してください。そして、更新される情報を得るために、定期的に第4回大会の公式サイトを訪問してください。また何か質問があれば、いつでも、info2013@azec2013.jp に電子メールをください。

 

 

 

 

AZEC 2013 開催主旨

 2013年度のAZEC(Asian Zoo Educators’ Conference)日本大会のテーマは「人文系と自然系博物館の教育連携~連携が生み出す新たな命のメッセージ~」です。これまで両種の博物館は、美術、芸術、歴史、考古、民俗、自然史、科学、動物、水族、昆虫、植物、天体など、扱う専門性がそれぞれ異なるため、各館が単独で調査、研究、保存、展示、教育などの博物館活動を展開してきた場合が多いと推測されます。しかしながら、博物館は館種が異なっても、同じ生涯学習機関、社会教育機関として共通した機能も多く持ち合わせています。このため、両者が連携することで、各館種の専門的な知識、経験、技術、人材、保存資料、展示等を活用した交流が促進され、その結果、各博物館を活用する人々が、美術工芸品、歴史文化資料に理解を深めることを通して、動植物や水族などの自然や生物にも一層の興味を広めることができます。またそれだけでなく、美術工芸作品や歴史文化資料等が制作されてきた、社会的背景や歴史的背景、文化芸術的な世界観、自然観、生物環境倫理等が総括的に解釈され、様々な事象へ関心が拡大すると期待されます。

 人々が、自然や環境に興味関心をもつのは、単に動物園や水族館などの自然系博物館の訪問やフィールドワークからだけでなく、美術館や歴史博物館等の人文系博物館を見学する際も、同じ視点から学びの機会に活用しているからだと思われます。事実、美術館、歴史博物館、民族学博物館などにおいても、四季折々の動植物や自然を題材にした展示会や教育プログラム、文化活動も展開されています。よって両種の館の連携効果は、両者の魅力の向上による観光振興や地域活性化だけでなく、博物館の教育的価値と機能の促進にも大きく寄与すると考えます。

 

 

日本動物園水族館教育研究会(JZAE)について

 

 日本動物園水族館教育研究会(JZAE)は、1975年に誕生し、38年の歴史があります。この研究会は、日本の動物園・水族館の教育について研究発表する場として最も古い歴史をもっています。

 

 

 会員は、動物園、水族館の職員だけに限らず、博物館、教員、学生、企業、行政、一般市民など多様なメンバーから構成されており、現在、約180人が登録されています。事務局はマリンワールド海の中道が、また会長はマリンワールド海の中道の館長「高田浩二」が担当しています。http://www.jzae.jp/

 

 

 年に1回の研究大会を国内各地で開催しています。第53回大会(2012年)は、愛知県にある日本モンキーセンターで、「標本の活用」というテーマで開催されましたが、今年(2013年)の第54回大会は、第4回AZECとの共同開催として、マリンワールド海の中道で開催されます。このため、多くのJZAEの会員も参加することになります。またこれだけでなく、第4回AZEC大会は、日本国の機関である文化庁の支援を受けて、「地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業」として開催されることになっており、このため、動物園水族館の関係者だけでなく、国内外から、美術館や歴史系博物館などからも多くの参加者を見込んでいます。

 

 

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