25、美術館と動物園　展覧会 動物園がやってきた!!－ようこそ! のおがたサファリランド－について

 

市川　靖子

直方谷尾美術館

 

直方谷尾美術館は地域性を重視しており、我々は主として直方市の芸術家や地域産業ごとに展覧会を開催する。２００４年から、福岡の子どもたちが当美術館に集まって、展覧会の企画にスタッフとして参加している。当美術館内でのイベントの企画とは別に、子どもたちは、地元で行われる各種活動のサポートにも参加している。こうした活動には、商店街の七夕祭りのための旗や飾りつけのデザイン／制作、成人式のためのお祝いメッセージの提供や舞台を飾る幕の制作が含まれる。当美術館と直方とのつながりは非常に重要であるため、我々は、幼い頃からさまざまな芸術形式に慣れ親しむことができる場所を人々に提供すべく取り組んでいる。今年の夏には、当美術館内に架空の動物園を作った。直方には動物園はないが、美術館はある。よって、福岡中から集まった芸術家たちが、本物の動物園の代わりとして、当美術館内にそれぞれの「動物園」の概念を表した作品を創り、それと併せて「のおがたサファリランド」も制作した。我々は、この展覧会で得られた成果を発表したいと思う。