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ポスター発表

 

26、動物園での「1日飼育係」体験を通じて子どもたちは何を学ぶか

 

町田佳世子

札幌市立大学

 

この研究の目的は、「札幌市円山動物園の子ども1日飼育係」と称する人気の教育プログラムについて評価することである。このプログラムは、学童のために、経験豊かな飼育係と一緒に3時間動物の世話をする体験を通じて動物生態学、生物多様性、命の大切さの理解を促すために行われている。 言葉の連想質問を含むアンケート用紙が、プログラムの前と後とに配布された。参加者は、「動物園の動物」という言葉を聞いて思い浮かぶ言葉を記載するよう求められた。 体験前は121種類の420語が、体験後は151種類の385語が、参加者96名から収集された。すべての言葉は、質的、量的に分析された。収集された言葉は、一般帰納的アプローチ(トーマス、2006年)を用いてコード化され、動物に対する肯定的・否定的イメージ、動物園の役割、動物の飼育を含む10個のカテゴリーに分類された。体験前の言葉と体験後の言葉の数に大きな違いは認められなかったが、体験前と体験後の言葉のカテゴリーのタイプや内容と質における変化から、参加者が動物園の動物の性質と多様性、飼育係の仕事、動物園の役割に関する見方を広め、深めたことが示された。