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口頭発表

 

9、野生生物と人類にとっての健全な未来のためのパートナーシップ

 

向 波(ボウ シャン)

中国、成都ジャイアントパンダ繁殖研究所

 

野生生物の密猟、経済発展、文化が理由となって、野生生物の売買は世界的に、違法取引の上位3類型の1つとなった。売買される多くの種はすでに絶滅危惧種か、絶滅種となっている。中国の動物園の来園者調査を通じて我々が得た結果から、人々の大部分は野生生物保護の重要性を認識しているが、野生生物保護に対する感情移入や興味はなく、野生生物を保護する方法を知らないことが分かる。生きた科学博物館であり、中国の動物園の最初にして最大の保全教育部門である成都大熊猫繁育研究基地は、主要保全施設の1つとして、野生生物の売買中止を促すために、動物学教育者を対象とした教育エキシビション・研修プログラムを計画中である。

いかにすれば、より多くの人々に対して効果的に保全精神を広められるか?我々は、世界の未来を築く教師たちを通じて保全精神を広めようと考えた。教師とは、若き頭脳を教育し、人間社会の成功や失敗に備えさせる役割を担う者である。我々は、教職に就く前の四川师范大学の学生向けに保全教育研修プログラムを実施している。その目標は、未来の教師たちに研修を行ってプロの保全教育者とし、教室で生徒たちに自分の体験を伝えさせることである。この取り組みは、人類と野生生物に、より健全な未来に対する希望を与えるものである。