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ポスター発表

 

13、ミュージアムのカフェは講義室になり得る-おいしい料理は生物多様性教育の出発点

 

佐久間 大輔

大阪市立自然史博物館

 

国連の生物多様性会議COP10で2010年、愛知生物多様性目標として知られる2020年までに達成すべき20の新たな活動目標が発表された。最初の目標は、生物多様性や持続可能性の価値を人々に認識させることである。しかし、都市部では、人々が日常生活の中で生物多様性の価値を認識することは、ほとんどない。ミュージアム、特に、自然史博物館は、生物多様性に関する教育プログラムの良き提供者となり得るが、こうしたプログラムは、生活に関するプログラムというよりも、「生物学」のプログラムになりがちである。そこで、我々はこうした場を最適化し、美術館、歴史博物館や自然史博物館のキュレーターがプレゼンテーションを行っている間、ミュージアムのカフェまたはレストランを利用して、来館者においしい料理を振る舞うようにした。レクチャーには、農業、漁業、漁業の歴史、菌学、陶芸などの話が含まれている。料理は、文化と生物多様性の関係を推進するための良い参考テキストとなり得る。聞き手はくつろいだ雰囲気でキュレーターと対話することができるため、レクチャーで言わんとすることが茶飲み話のようにすっと理解できる。こうしたレクチャーは、ユーストリームで放送・録画され、さらなる自習や学校での食育に活用される。