第66回日本動物園水族館教育研究会 開催報告

日時:2026年1月30日(金)~31日(土)

開催地:アクアマリンふくしま

主催:日本動物園水族館教育研究会

共 催:公益財団法人ふくしま海洋科学館

後 援:(公社)日本動物園水族館協会

テーマ:「保全へつながる教育普及活動~ACTIONにつながるプログラムとは?」

2026年1月30日から31日の日程で、アクアマリンふくしまを会場に第66日本動物園水族館教育研究会 いわき大会が開催されました。今大会は、対面及び ZOOM のウェビナー機能をして開催し会場に89名、ウェビナーでは29名の参加者が集まりました。

大会当日には交通障害の発生に伴い、発表の入れ替え等、発表者の皆様にも多大なるご協力をいただき、おかげさまで無事大会を終えることができました。
そして、今回の開催にあたっては、アクアマリンふくしまのみなさまに、ご準備、大会中のさまざまなサポートをいただきました。皆様に、深く御礼申し上げます。

ポスター発表賞は、以下の4題が選出されました。おめでとうございます。

【最優秀ポスター発表賞】
 ~お互いの強みを活かした連携~3段階の学習を通じてActionにつなげるプログラム
  柏木由香利¹⁾ 二階堂梨沙¹⁾ 島田 海²⁾ 藤山 愛子²⁾
  (1) かごしま水族館 (2)かごしま環境未来館

【優秀ポスター発表賞】
 〇地域の野生動物をめぐる共生意識を育む参加型展示の実践-
  動物園におけるクマを題材とした保全教育の試み-
   中本旅人 山下裕也
   日立市立かみね動物園

 〇かみね昆虫図鑑をつくろう:動物園で育む保全の芽
  川瀬啓祐¹⁾,²⁾ 西浦雄仁²⁾
  (1)日立市立かみね動物園(2)水戸昆虫研究会

 〇体験する側から体験を提供する側へ ビオトープボランティアの取り組み
  朝倉美波 増田元保  深津研一 地村佳純
  碧南海浜水族館

また、参加してくださった3名の方から感想をいただきましたので、以下にご紹介いたします。


第66回日本動物園水族館教育研究会 参加報告

上野動物園 齊當史恵

第66回日本動物園水族館教育研究会に参加させて頂きました。大会テーマは、「保全へつながる教育普及活動~ACTIONにつながるプログラムとは?」。とても壮大な問いかけです。私は久々に現地参加させていただきました。

当日の朝は、常磐線の電車運休が発生し、大きな混乱がありました。「気をつけていらしてください」との事務局の方の暖かいお言葉で心が落ち着き、15時頃に会場に到着して、予定されていた自身の口頭発表も無事終えることができました。私は教育プログラムの「セオリー評価」の実践をご報告させていただきました。セオリー評価は、環境教育の評価手法として最近学んだもので、まだまだ途上の実践であったにも関わらず、発表後には多くの方から感想や温かいご助言を頂き、大変励みとなりました。

電車が運休するも、事務局の方が臨機応変に対応してくださった

夜の懇親会では、地元の豪華料理がずらりと並び、恒例のオークションも大盛況でした。お腹も心も満たされて、英気を養いました。懇親会後には自由集会があり、私は2つのテーマのうち、「行動変容について考えよう!」のグループに参加しました。日中の口頭発表で「プログラムの中長期成果の評価の難しさ」が話題になりましたが、参加者から、「動物園で働く職員の原体験こそ、中長期評価になるのではないか」というご発言があったのが印象的でした。他にもさまざまな園館の皆さまと形式ばらずにお話しする貴重な時間となりました。2日目は、アクアマリンふくしまスタッフによる「早朝プログラム」の体験から1日が始まり、口頭発表では学校の先生からのご発表もあって、多様な取り組みに触れ、意見を交わすことができました。

懇親会で並んだ尾頭付きマグロのお造り

大会テーマ「保全へつながる教育普及活動~ACTIONにつながるプログラムとは?」にふさわしく、大会中は終始、「行動変容」という言葉が飛び交っていました。職場に帰ってからも、大会を通して感じたり、考えたりしたことを忘れずに、この問いを持ち続けていきたいと思いました。会場で、大会への参加のことを「ご褒美出張」と仰っている方がいらっしゃいました。皆さまと交流した2日間は、私にとっても大きなご褒美でした。運営スタッフの皆さまの隅々まで行き届いたおもてなしとスムーズな運営の賜物と思いました。

最後になりましたが、アクアマリンスタッフの皆様、大学運営スタッフの皆さま、たくさんの刺激をくださった参加者の皆様に心より御礼申し上げます。


第66回日本動物園水族館教育研究会 参加報告

碧南海浜水族館 朝倉美波

第66回日本動物園水族館教育研究会に参加しました。普段、教育普及について一人で考えがちな自分にとってZoo教研の参加者のみなさんといろいろ意見交換ができるこの研究会は、参加するのが毎回楽しみです。今大会のテーマは、「保全へつながる教育普及活動~ACTIONにつながるプログラムとは?」という難しいテーマではありましたが、当館からは、ビオトープボランティアの経過と改善についてポスター発表をしました。緊張のあまり説明を飛ばしたり、前後したりと散々な様相でしたが、みなさまから温かいコメントをいただき今後の活動の励みになりました。また、口頭発表や他の参加者のポスター発表では、各園館からの報告事例やワークショップの組み立て方法、来館者の意識調査などさまざまな角度から参考となる内容ばかりでした。すべてのポスターの発表が聞けなかったのは少し心残りでした。

【ポスター発表コアタイムの風景写真】

今大会は、1日目の大会プログラム後に懇親会と自由集会、2日目の朝に早朝プログラムからの大会プログラムと盛りだくさんな内容でした。

特に2日目の早朝プログラムでは、アクアマリンふくしまさんで実際に行われているいくつものプログラムが準備され、私は、びおびお・つながりの里・冬の生き物調査に参加しました。

当日のビオトープには、厚い氷がはっていて、水もとても冷たかったですが、網をいれてみるとちゃんと生き物を採集できました。最終的にヌカエビやメダカなど7種類の生き物を観察することができました。参加したメンバーからは、冬にやるのも楽しいねという意見も出て新しいプログラムの可能性など会話もとても盛り上がりました。

【朝のプログラムの写真】

今大会は、初めて参加した第57回大会から10年たってようやくポスター発表をしたこと。当日の交通事情により会場に到着することが大変だったなど特別印象的な会となりました。今回の大会を励みに次の取り組みを進めていきたいと考えています。

【会場写真】

最後に本大会を開催いただいた関係者の皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。


第66回日本動物園水族館教育研究会 参加報告

豊橋総合動植物公園 石尾 雪乃

第66回のいわき大会に参加させていただきました。今回のテーマは、「保全へつながる教育普及活動~ACTIONにつながるプログラムとは」ということで、動物園で実施しているサマースクールのリニューアルについて口頭発表させていただきました。今回も、発表の場だけではなく、参加者の方と様々なディスカッションができ、とても有意義なものになりました。そしてなにより、福島県出身の私としては、幼いころに家族で行った思い出の地で、発表ができることがとても感慨深かったです。

懇親会後の自由集会では、参加者は、2つの部屋に分かれてそれぞれ熱い議論を交しました。テーマは、「その気づき、研究にしてみませんか?~日々の取り組みが発表・論文に繋がるとき~」と「保全につながる教育普及活動について語ろう!」でした。私は、後者の会場に行き、他の参加者の方たちと今の自身の活動に繋がる原体験を語り合いました。私の原体験の場は、まさにこのアクアマリンふくしまでした。2000年に県内初の水族館として開館し、当時小学生だった私は、家族と開館してまもないアクアマリンふくしまを訪れました。私が想像していたペンギンやホッキョクグマの展示、イルカショーはありませんでしたが、親潮と黒潮が混ざり合う大きな水槽や、子供たちが安全に遊べる蛇の目ビーチ、釣ったアジをその場で調理して食べられる体験など、他の水族館とは一味違った体験を楽しむことができ、とても感動したのを覚えています。これは、動物園での教育活動に興味を持つきっかけとなった原体験の1つだと思います。

2日目に施設見学した里山の自然を再現した新エリア「わくわく・はじまりの森」では、五感を使って自然を感じながら生き物たちを探し出す体験ができるようになっていました。季節がよくなり生き物たちが動き出す頃にまた訪れたいと思います。

今回、アクアマリンふくしまの皆様には、開催準備や早朝プログラムへのご対応など、大変お世話になりましたことを深く感謝申し上げます。来年は、豊橋総合動植物公園での開催となります。当園は、地元の方との繋がりを大事にしています。参加者の皆様にそのような取り組みをご覧いただき、教育活動の新たな可能性を感じていただけるよう、職員一同力を合わせて準備していきたいと思います。
1年後に皆様にお会いできる日を心より楽しみにしております。

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